| 2025年12月5日(金)鑑賞 イオンシネマ岡崎(スクリーン5 G-8) |
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2025年11月28日(金)公開 / 上映時間:114分 / 製作:2025年(日本) / 配給:ポニーキャニオン
【監督】 天野千尋
【キャスト】
佐藤紗千:岸井ゆきの / 佐藤保:宮沢氷魚 / 篠田麻:藤原さくら / 佐藤洋太:三浦?太
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松本真吾:前原滉 / 東海林明:中島歩 / 吉田リサ:佐々木希 / 佐藤スズ子:田島令子
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菅井哲治:ベンガル |
【あらすじ】
ダンス好きで活発なアウトドア派の佐藤サチ(岸井ゆきの)と、正義感が強く真面目なインドア派の佐藤タモツ(宮沢氷魚)。正反対の性格なのになぜか気が合う2人は、出会いからほどなくして交際し、一緒に暮らしはじめる。5年後。弁護士を目指すタモツは司法試験を受けるも不合格が続いていた。それでも諦めず挑戦を続けたいというタモツを応援するサチは、孤独に頑張る彼を助けようと一緒に勉強を始めるが、サチだけが司法試験に合格してしまう。申し訳ない気持ちのサチと、プライドを深く傷つけられたタモツ。そんな中、サチの妊娠が判明し、2人は結婚することになる。産後すぐに弁護士として働きはじめたサチに対し、タモツは塾講師のアルバイトをしながら息子の世話をし、司法試験の勉強に集中できずにいた。忙しい生活を送るなか、育児に対する考え方も全く異なる2人は対立し、絶妙に保たれていたバランスが次第に崩れはじめる・・・ |
【感想】
「兄を持ち運べるサイズに」を観た後、ちょうど引き続いてこの映画が上映されることを知って、「兄を持ち運べるサイズに」を観終わったあとにすぐにスマホでチケットを購入して観てきました。「兄を持ち運べるサイズに」と同じスクリーン、同じ席でした。
「佐藤さんと佐藤さん」と、ちょっとコメディチックなタイトルなのですが、内容は笑って泣いて優しい気持ちになれた「兄を持ち運べるサイズに」とは大違いで、現実の厳しさを見せつけられるちょっと重い映画でした。恋人同士のふたりが、男の方が司法試験に落ち続け女の方が先に司法試験に受かり弁護士となる心理的および経済的格差、そんな関係の中で生まれた子供に対する子育てや家事の分担、その結果として出てくる考え方の違いによる亀裂を深めていくというストーリーです。最初から最後までそんな現実の問題が描かれて、正解も示されません。そんなふたりの生活と並行して、サチの担当する離婚がらみの調停や相談が絡まります。妻をダメ妻とこき下ろし離婚を要求する夫、長年連れ添ってきた妻から離婚を突きつけられる熟年夫、夫の浮気で離婚を考えて相談に来た友人。
サチとタモツや離婚がらみの話において、どちらの言い分が正しいのか間違っているのかと断定することはとても難しかったです。サチとタモツのどちらに肩入れできるかというと、全面的にどたらにということは難しく、ケースバイケースでどちらかに共感するということしかできませんでした。嫌なヤツと思ったことを自分もしているかもと思ったり、自分のことをこう思っているのかもと考えたり、自分の夫婦間のことについつい重ねてしまうことも多かったです。
自分のことは脇に置いて、客観的に冷静に判断するならば、男は自分の男という立場や責任感が相手への威圧になり支配になっているのだろうということ。そして、男女とも、相手の立場で想像して考えて思いやることの限界があるのだろうということ。前者は、その責任感を持たない男と比べるとマシかもしれませんが、男女とも社会的にも家庭内でも平等の立場であることに考えが及んでいないところが亀裂を生むかもしれません。後者は、お互いが経験していることならば想像や理解はできるけど、経験していないことは限界があるのは当然のことで、そこをどこまで思いやれるかにかかわってきます。難しい問題ではありますが、できることと言えば、お互いが思っていることを正直に話し合えて、その内容を感情的ならずに尊重しながら話し合えるかということしかないのだと思います。
そんな難しいことが頭を巡っていろいろと考えさせてくれる映画でしたが、どちらが悪いということではないにもかかわらず、最後はサチだけ一方的にかなりつらい結末となっていることだけは納得のできないところでした。サチのあの最後の涙はとても辛くて痛々しいので、ふたりを微笑で終わらせて欲しかったと思いました。 |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |
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