2025年12月5日(金)鑑賞 イオンシネマ岡崎(スクリーン5 G-8)
2025年11月28日(金)公開 / 上映時間:126分 / 製作:2024年(日本) / 配給:カルチュア・パブリッシャーズ
【監督】 中野量太
【キャスト】
 村井理子:柴咲コウ / 兄:オダギリジョー / 加奈子:満島ひかり / 満里奈:青山姫乃 /
 良一:味元耀大 / 村井文雄:斉藤陽一郎 / 河村:岩瀬亮 / 児島:浦井のりひろ /
 父:足立智充 / 母:村川絵梨 / 田辺:不破万作 / 山下:吹越満
【あらすじ】
ある日、理子(柴咲コウ)のもとに警察から電話が入る。それは、何年も会っていない兄(オダギリジョー)が死んだという知らせだった。発見したのは、兄と暮らしていた息子の良一(味元耀大)だという。「早く、兄を持ち運べるサイズにしてしまおう」。そう考えた理子は東北へ向かい、警察署で7年ぶりに兄の元妻・加奈子(満島ひかり)と、その娘・満里奈(青山姫乃)と再会する。兄たちが住んでいたゴミ屋敷と化したアパートを片づけていた3人は、壁に貼られた家族写真を見つける。そこには、子ども時代の兄と理子が写ったものや、兄と加奈子、満里奈、良一という、兄が築いた家庭の写真などがあった。同じように迷惑をかけられたはずの加奈子は、兄の後始末をしながら悪口を言い続ける理子に、「もしかしたら、理子ちゃんには、あの人の知らないところがあるのかな」と言う。これをきっかけに、理子たちはそれぞれに家族を見つめ直すことになる・・・
【感想】
健康診断の結果でちょっと落ち込んでいたので、気楽に笑ったり泣いたりできる映画でも観ようと思って観てきました。最近、ストーリーに入り込めなかったり登場人物に共感できなくて心に響いたり感動したりという映画にあたっていなかったのですが、この映画は久しぶりに自然に笑えてしまったり、心に響いて涙を流してしまったりした映画となりました。

理子がダメなどうしようもない兄を毛嫌いして悪口を言うシーンや、心の中で見える兄の幽霊とのコミカルなやりとりのところはしっかりと笑えますし、残された兄の息子の良一がらみのシーンはしっかりと涙を流すことができました。特に「父親が死んだのは自分のせいだ」と責める良一を、そうではないと理子が諭すシーン、良一の拒否を恐れながらも「一緒に暮らしたい」ということを加奈子が良一に伝えるシーンはとても優しい気持ちが伝わってきて涙が止まりませんでした。また、加奈子のそれを言う前の不安と思いの強さの表情、言った後の体全体から伝わる喜びがとてもよく伝わってきて、観ている方もとても優しい気持ちになれました。柴咲コウも満島ひかりもオダギリジョーも、この作品の役にはまっていて、とても良いキャストでした。

毛嫌いしていて死んでくれとまで思っていた兄が死んだことで、理子がほっとしたり、自分が知らなかった兄の思いや行動を知っていく中でその感情が変化していくなかで、家族とは何かということも考えさせられました。そして、考え方や思いが正しくても、きちんとその責任を果たすことが難しい人もいるという現実も突き付けられます。単にやる気がないだけなのか病なのか、そこまで入り込んで家族ならば受け止める必要があるのかもしれないのかなと考えさせられます。兄弟に対しても親や子どもに対しても、表面上のダメさだけを見て「甘えている、ダメな奴」等という言葉で切り捨てていいのか、逆の立場だったらどうなのかと、ちょっと立ち止まって考える必要があるのかもしれません。家族とはそれほど大切な存在と考えることができるかどうか、それを試されるような気もしました。「あなたにとって家族とは?」その問いにすぐに明確に答えられるだけの思いや覚悟があるかということだと思います。

登場人物みんなが優しいのと、ストーリーがとてもうまくまとまっていて、心に響くとてもいい映画でした。
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。