| 2025年12月22日(月)鑑賞 Prime Video |
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2025年12月19日(金)公開 / 全5話 / 製作:2025年(日本) / Amazon MGMスタジオ
【監督】 廣木隆一 【脚本】 吉川菜美
【キャスト】
榊史朗:西島秀俊 / 榊至:市川染五郎 / 榊一朗:村上淳 / 榊こずえ:河合青葉
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白瀬透:荒木飛羽 / 赤羽輝:山中柔太朗 / 石岡翔:黒崎煌代 / 深沢蒼:松本怜生
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黒岩大:秋谷郁甫 / 鳴海刑事:淵上泰史 / 片桐刑事:田中俊介 /
一之瀬佐和子:市川実和子 / 一之瀬公彦:村田秀亮 / 一之瀬杏奈:伊東蒼
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一之瀬留美:宮沢りえ
【エピソード】
第1話:56分、第2話:46分、第3話:47分、第4話:46分、第5話:63分 |
【あらすじ】
盛夏の山中で発見された6人の美少年の遺体、自首したのは有名大学教授で蝶研究の権威・榊史朗(西島秀俊)だった。幼少期から蝶の標本作りを通し、「美を永遠に留める」執念に取り憑かれた男は、最愛の息子・至(市川染五郎)までも標本に変えてしまう。蝶に魅せられた史朗は、なぜ事件を起こしたのか。その狂気の犯行の真相は、複数の視点によって新たな真実へと姿を変えていく・・・ |
【感想】
原作を読んだあと、すぐに観ました。
ストーリーは細かな部分の変更はありましたがほぼ原作に忠実にもかかわらず、映像化でここまで印象が変わるのかということに驚き感心し勉強させられる構成でした。
小説では榊史朗の「人間標本」という手記から始まり、事件発生は「SNSより抜粋」からとなっていますが、ドラマでは最初に6人の遺体発見というところからスタートします。小説では、じわりじわりと興味を持たせますが、ドラマでは最初にインパクトを与えて始まるということだと思います。また、小説では現実的に遺体は腐敗するために写真を撮ったあとは解体して埋めるということになっていますが、ドラマでは山の中に展示したままとなっていて、この変更もビジュアルを重視した変更となっています。
事件発生のあと、史朗は自首し、小説では手記で語られる史朗の人間標本が、ドラマでは警察での取り調べという形で語られます。ただ、ドラマでは自分の息子・至を人間標本にする部分はそこでは多く語られません。そのシーンは、史朗が至の考えていたことを知って後悔するというラストシーンで描かれます。そこも、小説とは違って感情の盛り上がりを最後に持っていくというドラマ独特の構成となっています。
そういうドラマならではの話の構成の変更だけでなく、小説では文字だけで流れて存在感の薄い5人の少年が一人一人の人間として見えるので、それぞれが生き生きとした人間として感じ取れるのも良かったです。そして何より文字ではイメージが固まらなかった人間標本自体が、ドラマでは映像として観ることができるので、異常さや悲惨さも強く感じます。ただ、人間標本の映像やその行動は異常ですが、人間としては小説の中の人物のほうが、ドラマの人物よりも異常性を感じます。
この作品に限れば、小説よりもドラマのほうが個々のキャラクターを目で理解することができ、この事件の真相の二転三転四転に至るそれぞれの行動や心理状態に着目することができました。なので、小説ではあまり感じなかった、なぜ人を殺してまで標本を作るのかとか、息子をかばうために息子を標本にするとか、そういうところの非現実感がドラマでは際立ってしまったように思います。史朗と至、留美と杏奈、どちらももう少し現実的な普通の親子関係であれば、こんな悲劇は起きなかっただろうと思います。
どちらにせよ、真実はどこにあるのかを最後まで楽しませてくれるオリジナルの面白さがありましたし、小説では得られない行間の部分が映像としてプラスアルファな情報として飛び込んできますし、小説のドラマ化としてはとても良い出来だと思いました。 |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |
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