| 2026年6月23日(月)鑑賞 MOVIX三好(スクリーン8 G-8) |
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2026年6月12日(金)公開 / 上映時間:97分 / 製作:2026年(日本) / 配給:リトルモア
【監督】 坂西未郁
【キャスト】
山岸雄太:柄本佑 / 山岸ゆき:穂志もえか / 美穂(写真館の客):梅沢昌代
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畑にいるおばあちゃん:伊佐山ひろ子 / 畑にいるおじいちゃん:成田裕介 /
スナック・ママ:占部房子 / 山岸花:井上紫葵 / 南ゆき:須田凪咲 /
南詩織:香椎由宇 /
南誠:イッセー尾形 |
【あらすじ】
東京で妻子と暮らす雄太(柄本佑)は、足を骨折した義父・誠(イッセー尾形)が回復するまで身の回りの世話をするため、九州の田舎町へやって来る。雄太は義父が営む昔ながらの写真館の仕事を手伝いながら、東京にいる妻・ゆき(穂志もえか)と娘・花(井上紫葵)との間で、スマートフォンで撮った映像を交わす日々を過ごす。大きな事件は起こらなくても、日々の些細な出来事の記録と記憶の連なりに、家族の人生という長い時間が静かに、鮮やかに浮かび上がっていく・・・ |
【感想】
好きな俳優、柄本佑と穂志もえかが出演しているのと、「日々の些細な出来事の記録」という説明に惹かれてしまったので観てきました。ただ、私の住む県での上映館はたった3館のみ。いつも行っている映画館では上映していなかったので、3年前までよく行っていたMOVIX三好に久しぶりに行って観てきました。
妻・ゆきの父・誠が骨折してしまい、ゆきは仕事(外国人観光客のアテンド)のために行けないので、代わりに夫・雄太が義父の住む九州の田舎町にフェリーで向かうところから始まります。九州での雄太は、マンスリーホテルから義父が営む写真館に車で通い、途中で馬を見ながら朝食を摂り、店を開く前に犬の散歩をして、店を開き、昼には義父と宅配弁当を一緒に食べ、夜はまた戻る、という規則的な生活を送っており、映像もその繰り返しとなります。
この映画は細かな設定や状況の説明はまったく無く、行動やわずかな会話の中からいろんなことを読み取っていくという観方になります。映像的にも田舎の風景ばかりで変化は乏しく、最初は退屈で眠りそうになりましたが、そのうちにそんな日常の風景に引き込まれていきました。残したいと思った情景や家族と共有したい情景をスマホで写し込む雄太。プロの写真家として人間の表情をうまく引き出していく誠。そんな二人を見ていると、写真と言うものの魅力や記録力というものをあらためて感じてしまいます。そうかこの映画の主題は、メモリィズ、つまり記録ということなのかと思うと、冒頭のフェリーの窓や誠の部屋の窓が、そんな景色を切り取る「額縁」を表現していたのではないかと思えたりします。
そんな日々の情景や人々の表情の切り取りの記録が、終盤では、家族の思い出の記録になっていきます。誠の妻(であり、ゆきの母)・詩織(香椎由宇)はすでに亡くなっており、その遺骨がまだ誠の手元にあるという状況がさらりと描かれます。ここにも詳しい説明はありません。雄太と誠が一緒に観ている、詩織・ゆき親子の記録映像が、ゆき・花親子の記録映像と重なるシーンでは、引き継がれるメモリィズに不思議な感覚に陥ってしまいます。そして母の声が電話に残っていることを誠から聞かされたゆきは、留守電の母の声に耳を傾けます。それを見守る誠。そんなふたりの姿を残したいと思った雄太は、誠にもらったカメラでシャッターを切る。素敵な終わり方です。
スマホやカメラで残すメモリィズ。それは何気ない日々の中で家族と情報や思い出を共有する大切なもの。そんなことが静かな映像の中からじわじわと伝わってきました。九州の田舎町にも海外からの観光客が訪れていたことで、雄太がゆきに電話で言いたかったことは、きっと家族でここで暮らそうと思ったのではないか、そんな気がします。
特に何もおこらない中で、淡々と心に感じる情景の記録を残し、それを誰かと共有して話をする。そんな日々の積み重ねの大切さを感じることができれば、この映画の言いたいことが伝わったのかなと思います。それを象徴していたすごいシーンがありました。ゆきのスマホの中の膨大な写真のサムネイルです。そういうことを大切にしている家族なんだなぁということがよく伝わってきました。
柄本佑とイッセー尾形の不思議な関係性の安定感はさすがでした。穂志もえかは初めて見る母親役でしたが、娘との会話や表情が母親として自然でとてもよかったです。香椎由宇は久しぶりに見ましたが、素敵な感じはかわりません。今回は台詞はありませんでしたが、存在感のある役どころでした。
この映画のパンフレットですが、売り場で出してもらった時にその分厚さに驚きました。内容も充実していて読み応えがあります。各映画のパンフレットもこのくらい力を入れてくれると嬉しいです。 |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |
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