| 2026年7月24日(金)鑑賞 MOVIX三好(スクリーン12 K-5/6) |
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2026年7月17日(金)公開[R15+] / 上映時間:88分 / 製作:2026年(日本) /
配給:NOTHING NEW
【監督】 岩崎裕介
【キャスト】
堺:染谷将太 / 小河:唐田えりか / オーナー:西村まさ彦 / 室田:くるま
/ 今井:長島竜也 /
芳賀:正木佐和 / マダブ:Samir / ビマル:Breeze A / 半澤:江原パジャマ
/ 千田:黒川大聖 /
青木:溝口雄大 / 中森:千葉誠太郎 / 柳:松本響 / りな:清宮レイ / 花枝:大河原恵
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都築:イトウハルヒ |
【あらすじ】
東京の片隅にあるコンビニ、エニーマート倉冨町7丁目店の副店長・堺(染谷将太)は、学生時代に働き始めて以来、気づけば20代のほとんどをこの店で過ごしてきた。レジ打ちに品出し、廃棄処理。そしてスマホゲームにマッチングアプリ。毎日はただ同じことを繰り返して過ぎていく。オーナーはコンビニというシステムの中でわずかな乱れも許さず店を支配しているが、そこへ新人アルバイトの小河(唐田えりか)が現れたことで、店の均衡は静かに崩れ始めていく・・・ |
【感想】
主演が染谷将太ということ、ジャンルとしてはホラー映画であること、その二つの理由で、長女を誘ってふたりで観に行ってきました。
ホラー映画と聞いていたわりには、怖いと思わせる心霊描写やドキッとさせるジャンプスケアなどがまったく無くて、これは本当にホラー映画がなのかと思いながら観ていました。淡々とコンビニの日常、堺の日常が繰り返されますが、怖いという感じではありません。ただ、堺やコンビニの店員、オーナー(西村まさ彦)がちょっと無機質で人間的なところが少ないかなという違和感は感じていました。後半に入ると、店長の今井(長島竜也)が自殺をはかったり、ファミレスのシェフが客を殴り殺したり、潰れたキッシュ屋をからかう店員・室田(くるま)が店主の自殺に巻き込まれて死んだり、オーナーが店員、本部社員、小河を刺殺したりと、人が死ぬシーンが続いて描かれます。しかし、そこにも大きな違和感があって、事件がコンビニやファミレスや道路で起きているにもかかわらず、警察が来たり世間が騒ぐというような気配がまったく感じられません。
それぞれの事件に堺は直接かかわっているわけではありませんが、何人も死んだ事件の後のわりには、ラストでは堺はコンビニ店員として普通に働いていますし、マッチングアプリで女性と会うことも継続しているシーンが描かれます。映画の最初と最後の映像は、店頭に並んでいるサラダチキンというのも意味深です。
そんな内容だったので、観た後は何がどうだったのかよくわからない映画でした。よくわからないなりに私が思ったのは、すべての事件は堺の頭の中で起きていた幻想ではなかったかという解釈です。コンビニの無機質でマニュアル的な仕事を何年も繰り返すことによって出来た価値観によって、堺が受け入れられない人間や言動や不満に対して、非日常的な妄想でそれを処理している。そして、そのような状況に追い込んだ元凶を自分の父親だと思っている。それがこの映画で表現したいある状態の人間の怖さなのかなと思いました。堺だけでなく、コンビニ店員だけでなく、誰にでもどんな仕事でも、自分の環境に不満や無気力感を感じる中では、気に入らない人や行動を排除する心理というのはあるものです。妄想の中でのその排除の仕方は、案外残酷な選択肢を選ぶものかもしれません。
チルドという意味を文学的な意味で検索したところ、『食品が凍らない程度に冷やされて鮮度を保ったまま停止している状態(0度前後)
から転じて、感情の起伏が抑えられた無菌的な精神状態や、生きたまま時間が止まったような不気味な不感症・閉塞感を比喩する表現』とありました。まさに、堺の状態そのものであり、人間としては好ましくない状態なのでしょう。
表面的な怖さはそれほどではありませんでしたが、職場という別の価値観の世界で、無機質に駒の一つとなってしまっている人間、つまりチルド状態の人間の心の中の願望や不満を形にするとこうなるのかという怖さを感じる映画ではありました。
なお、いつものようにパンフレットを買おうとしたら、新聞紙のようなものが1,000円ということだったので、さすがに断念しました。入場者特典は、舞台となるコンビニ・エニーマートのレジ袋でした。 |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |
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