| 2026年7月16日(木)鑑賞 伏見ミリオン座(スクリーン3 G-7) |
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2026年7月3日(金)公開 / 上映時間:95分 / 製作:2026年(日本) / 配給:S・D・P
【監督】 金井純一
【キャスト】
渡来映子:奈緒 / 鹿島亜佐美:伊東蒼 / 山崎寛之:前原滉 / 篠宮佳織:橋ひかる
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佐久間雄也:草川拓弥 / 鹿島尚子:田畑智子 / 倉田崇:浅野竣哉 / 高浪:カトウシンスケ
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多和田:木原勝利 / 女性警察官:日高七海 /
五條陸:平原テツ |
【あらすじ】
鹿島亜佐美(伊東蒼)という女性が何者かに殺害された。犯人の正体も犯行動機もわからないなか、生前の亜佐美と付き合いがあった人々のもとに、彼女のことについて聞きたいという謎めいた女性・渡来映子(奈緒)が訪ねてくる。さまざまな証言をたどるうちに、亜佐美という人物の輪郭と、彼女と映子との関係が浮かび上がっていく・・・ |
【感想】
この映画は、私の住んでいる県では2ヶ所でしか上映していなかったので、名古屋まで出かけて二度目の伏見ミリオン座での鑑賞となりました。この映画は観客4名ほどでしたが、他の映画では上映時刻待ちの人たち(お年寄りが多かった)がたくさんいたりして、けっこう賑わっている感じでした。スタッフの対応も今回も感じよくて気持ちよく鑑賞できました。ただ、3階のスクリーンに階段で登ったのですが、実質4階の高さで息があがってしまいました。よく見るとエレベータもあったので、次回からはエレベータを利用することにします。
「死ねばいいのに」という言葉は、昔友人が気に入らない相手によく言っていた言葉で、簡単にそんなこと言うのはどうなのかと思って聞いていたので、ちょっと嫌悪感のある言葉です。だからこそ、どういう内容なのかが気になって観てみたいという気持ちがありました。主演が奈緒であるということもありました。
なかなか内容的に奥深い映画でしたし、映子が亜佐美のことを訊ねる相手との会話のシーンでは、現実の情景と背景が草原の情景が切り替わるという表現によって、静かな映像の中にもかかわらずふたりの心の動きや感情が観ている側に迫ってきて、見ごたえがありました。その草原が死んだ亜佐美のパソコンの壁紙だったということがわかると、その会話が亜佐美の世界の中での出来事のように感じてより重みを感じます。
客観的に見ると不幸だろうと思える亜佐美が、「今、すごく幸せ」と映子に笑顔で言ったのは真実だったのか、あえてそう思おうとしていたのか、そこはよくわかりませんでしたが、ラストで亜佐美の表情が点描写されるシーンがあるのですが、本編では笑顔ばかりだった亜佐美の表情はそこでは無表情というか悲しそうな表情だったのが印象的で、たぶん、亜佐美は辛いイジメに耐えて、孤独で無理に笑っていたのかもと思わせてくれます。そんな中で知り合った映子には心を許しいて、だから、映子の「幸せな時に、死ねばいいのに」という言葉によって現実から逃げる(死を選ぶ)決心をしたのかもしれません。それに手を貸した映子は、後悔の思いと亜佐美の心の中を知りたくて、亜佐美が死んだあとに、関係者の話を聞くという行動に駆られたのだと思えます。
映子も亜佐美も、孤独で寂しさを持ち、少し投げやりで、悲しい人たちです。それなりの環境で生きている人間が自分の都合の良い理屈で文句を言うと、そんなに文句を言うなら「死ねばいいのに」と呟きたくなる気持ちもわかるような気がします。映子も亜佐美は、つらい環境にも関わらず一生懸命に生きているのだから。しかし、亜佐美は映子の言葉で、死を選んだ。映子もその罪で死刑を求める。あまりにも切ない結末です。
笑顔を見せずに相手に詰問し、最後に「死ねばいいのに」と呟く映子役の奈緒もとても良かったし、それより光ったのが亜佐美役の伊東蒼でした。可愛いけど薄幸な感じがとても良く出ていました。表情の変化が心の中をとてもよく表現されていたと思います。とてもいいキャストでした。なお、伊東蒼は「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」でさっちゃん役をとても素敵に演じた俳優さんです。健気な役がとてもよく似合います。
「死ねばいいのに」という言葉は、人に対して言うものではないし、ましてや自分に対して思うものではありません。この映画でその言葉の重みを感じ、あらためてそう思いました。 |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |
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