2025年3月1日(土)鑑賞 Prime Video |
 |
2024年6月7日(金)公開 / 上映時間:128分 / 製作:2024年(日本) / 配給:ハピネットファントム・スタジオ
【監督】 関根光才
【キャスト】
里谷千紗子:杏 / 犬養洋一・里谷拓未:中須翔真 / 野々村久江:佐津川愛美
/
亀田義和:酒向芳 / 木竜麻生 / 和田聰宏 / 丸山智己 / 河井青葉 /
犬養安雄:安藤政信 / 里谷孝蔵:奥田瑛二 |
【あらすじ】 絵本作家の里谷千紗子(杏)は、長年絶縁状態だった父が認知症になったために帰郷する。他人のようになってしまった父との暮らしに辟易していた彼女は、ある日、友人の久江(佐津川愛美)と飲みに行く。その帰りに久江は少年を車で轢いてしまう。少年(中須翔真)は事故の傷は大したことはなかったが、千紗子は少年の体に虐待の傷を見つける。気が付いた少年は記憶を失っており、千紗子は過去に亡くした息子のかわりに少年を守ろうと、拓未と名付け自分の子どもだと嘘をついて暮らし始める・・・ |
【感想】
昨年6月に公開された映画です。観たかった映画でしたが、他の映画を優先して観る機会を逸してしまいました。Prime Videoで無料配信していましたので観てみました。
ここ数日自分の感情が低迷しているせいなのか、そもそも私の心に響くことが少なかったのか、それほど感動や切なさを感じる映画ではありませんでした。少年を守る愛情というよりも、法を犯した愚かしいと感じる行動のほうが目について、俯瞰した冷静な目で観てしまっていたのかも知れません。虐待されていた少年を守るということにしても、飲酒運転で少年を轢いたことを隠したり、自分の亡くした息子の代わりに息子にしてしまうとか、そういう考えがとても勝手な気がします。それ以外に手段がなければ仕方のない悲しい決断という受け取り方もできますが、どうも浅はかに感じてしまいました。ただ、かくしごとは誰にもあることですし、認知症の介護の大変さや苦しんでいるのは本人も同じ、ということは、あらためて考えさせられました。
息子を亡くし父親と確執のある杏、認知症の奥田瑛二の演技はとても素晴らしかったですし、少年役の中須翔真も複雑な感情をよく表現していました。そういう点では重厚感を感じる見ごたえのある映画でした。裁判所のラストシーンで、少年が記憶喪失に対する嘘を述べた後、「母は千紗子だ」というところは嘘が報われたと思わせてくれてジーンと来る素敵な終わり方でした。 |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |
|