2025年2月16日(日)鑑賞 Prime Video
2021年4月9日(金)公開[PG-12] / 上映時間:127分 / 製作:2020年(日本) / 配給:イオンエンターテイメント
【監督】 SABU
【キャスト】
 濱田清澄:中川大志 / 蔵本玻璃:石井杏奈 / 田丸玄悟:井之脇海 / 尾崎・妹:清原果耶 /
 尾崎・姉:松井愛莉 / 真っ赤な嵐:北村匠海 / 清澄の母:矢田亜希子 / おばちゃん:木野花 /
 真っ赤な嵐の母: 原田知世 / 玻璃の父:堤真一
【あらすじ】
大学受験を控えている高校3年生の濱田清澄(中川大志)は、1年生の女の子・玻璃(石井杏奈)がイジメを受けている現場を目撃します。持ち前の正義感の強さから玻璃に手を差し伸べる中で、玻璃はだんだんと清澄に心を開くようになっていきます。しかし、体中に痣のある玻璃には清澄に言えないより深刻な秘密があって、それに気づき始めた清澄に危険が迫ってくる・・・
【感想】
Prime Videoでの配信があと4日となっていたので、観てみました。2020年5月に公開予定でしたが、新型コロナ禍で公開が2021年4月に延期された作品です。

ちょっと変わった映画でした。最初に北村匠海と原田知世の親子にシーンから始まるのですが、その意味がわからないまま中河大志の高校生活の話に入ります。そこからはイジメられっ子である玻璃を清澄が助けて好意が芽生えていくという青春ラブストーリーの形で、爽やかで温かい関係の物語でしたが、後半、玻璃の父親(堤真一)が清澄を狙うあたりからはホラー要素も感じる怖い展開となります。特に、清澄が玻璃の父親からゴルフクラブで頭を何度も殴られるシーンは前半の雰囲気とはまったく異なる悲惨さで、そんな展開に戸惑ってしまいます。そして最後は、最初のシーンへ結びついて、そういう関係だったのかと感心する結末で終わるのですが、観終わったあとはとても複雑な感情が残りました。前半の玻璃が学年一嫌われてイジメられているという理由が明確ではなくて不気味なこと、後半の玻璃の父親の性格があまりにも異常で不気味なこと、このふたつがこの物語のストーリーを成り立たせるために無理して描かれているような気がしました。一貫したテーマは、「ヒーローは決して悪の敵を見逃さない」、「ヒーローは自分のためには戦わない」、「ヒーローは負けない、絶対に」ということですが、後半の不気味さと結末でそのテーマも弱くなってしまっている気もしました。

つまらなくはない映画でしたが、ひとつの作品としてのまとまりが無いかなぁという印象の映画でした。
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。