2025年1月20日(月)鑑賞 イオンシネマ岡崎(スクリーン8 H-8/9) |
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2025年1月17日(金)公開[PG12] / 上映時間:134分 / 製作:2025年(日本)
/ 配給:東映
【監督】 入江悠
【キャスト】
蓮田兵衛:大泉洋 / 才蔵:長尾謙杜 / 芳王子:松本若菜 / 赤間誠四郎:遠藤雄弥
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七尾ノ源三:前野朋哉 / 馬切衛門太郎:阿見201 / 小吉(こきち):般若 /
超煕(ちょひ):武田梨奈 / 伝助:水澤紳吾 / 鎖鎌の斬ノ助:岩永丞威 /
伏士のお千(おせん):吉本実憂 / 孫八:ドンペイ / 小萩:川床明日香 /
伏士頭の彦次郎(ひこじろう):稲荷卓央 / 蔵人(くらんど):芹澤興人 /
足利義政:中村蒼 /
伊勢貞親:矢島健一 / 法妙坊暁信:三宅弘城 / 唐埼の老人:柄本明 / 名和好臣:北村一輝
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骨皮道賢:堤真一 |
【あらすじ】 1461年、室町時代中期の京では、大飢饉と疫病が国を襲い、鴨川の川岸には死体が山と積まれ、人身売買や奴隷労働が横行していました。権力者は無能で、身分による貧富の格差が広がる中、困窮する京の人々を目にした蓮田兵衛は密かに討幕を狙い、一揆を企てる・・・ |
【感想】
大泉洋の映画なので、観なければという思いのあった映画です。奥さんも興味があったので、娘二人が「応援)劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク」を観ている間に奥さんと二人で観ることにしました。
クライマックスの花の御所前の闘いのシーンはとても見ごたえがありました。特に、才蔵(長尾謙杜)が塀の上に飛び、敵を倒しながら前へ前へ進むシーンは圧巻でした。長尾謙杜は、唐埼での修行時の棒術アクションなど、素晴らしいアクションを披露し、大きな見どころだと思います。蓮田兵衛(大泉洋)は、実際に一揆を起こした人物として歴史に残っている人だそうですが、一貫して弱いものの味方で、威張る役人に対しては躊躇いなく行動を起こすという、カッコいい人物です。心の中の怒りを秘めて人には明るく優しく接するという人間性もカッコいいです。幕府を転覆させなくてはこの腐りきった世の中は変わらないとの強い意志で一揆を企てて、最後は悪友だった骨皮道賢(堤真一)に潔く討たれ、後のことは才蔵に託すという、これもカッコいい最後でした。「大泉洋史上最高にカッコいい男」という触れ込みもその通りだと納得です(大泉洋がカッコいいのではなく、蓮田兵衛がカッコいい)。身分の差が激しい時代で、身分の低い人間は虫けら同然の扱いという、当時の世の中の非人間的な考え方も考えさせられる見どころだと思いました。
とても楽しめる映画ではありましたが、細かいところでいくつか気になるところもありました。テーマは重くて悲壮感漂うものなのに、全体的に各俳優の演技が軽い感じがしました。台詞はもう少し落ち着いた感じの方が重厚感が出て、より時代の荒廃さや深刻さが伝わってきたのかなと思いました。また、クライマックスの戦いのシーンは、影の無い曇り空かと思えば影がくっきりと出る晴天のようなシーンが交互に出てきて、私はそういうことが気になってしまいました。奥さんには、「一番感動的で素敵なシーンなのに、そんなことを考えていたの?」と呆れられてしまいました。
なお、「シビル・ウォー アメリカ最後の日」の感想で、「あまりにも命を粗末にする行動に反吐が出る思い」という思いを強く持ちましたが、時代劇では戦闘シーンでもそういう思いは持たないという矛盾も感じてしまいました。現代の戦争や無抵抗の人間を銃で撃ち殺すという行為は、あまりにも非道でリアルすぎたからかもしれません。作り物として観ることができるかできないかで、そこの線引きはあるのかもしれません。 |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |
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