2025年1月15日(水)鑑賞 イオンシネマ岡崎(スクリーン7 G-9) |
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2025年1月10日(金)公開 / 上映時間:122分 / 製作:2024年(日本) / 配給:ソニー・ピクチャーズ
エンタテインメント=松竹
【監督】 新城毅彦
【キャスト】
真喜屋湊:赤楚衛二 / 玉城美海:上白石萌歌 / 嘉陽田琉晴:中島裕翔 / 望月香澄:玉城ティナ
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嘉陽田陽葵:稲垣来泉 / 金城琥太郎:齋藤潤 / 橘諒太:溝端淳平 / 真喜屋由紀子:石田ひかり
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湊の祖母:きゃんひとみ / 玉城明香里:国仲涼子 / 玉城一馬:杉本哲太 |
【あらすじ】 2003年、沖縄で暮らす高校生の美海(上白石萌歌)は、同じ音楽が好きな先輩の湊(赤楚衛二)のことが気になり、母を亡くした湊を元気づけるために「元気になる曲」をMDに入れて渡します。湊の卒業をきっかけに、二人は告白し交際を始めます。湊は東京の大学に進学し、数年後美海も上京し、ふたりは東京で幸せな生活を始めます。しかし、突然湊が別れを切り出し、妊娠していた美海はそのことも伝えられず、昇進のまま沖縄に戻るのですが、そこには、同級生でずっと美海を見守っていた琉晴(中島裕翔)がいて、美海のすべてを受け入れて寄り添っていくことを伝えます。そして年月は過ぎ、2012年美海と琉晴は結婚し、2024年美海は・・・ |
【感想】
公開前から観に行きたいと思っていた映画なので、ひとりで観に行ってきました。平日の昼の3時の上映だったのですが、男性同士のグループ、女性同士のグループ、カップルなどの若い人でいっぱいで、ほぼ満席といってもいいくらいの盛況でした。
とてもいい映画でした。号泣とまでは行きませんが、美海が結婚前日の誕生日2012年2月29日に録音した内容を、湊が12年後に聴くシーンからは、涙が止まりませんでした。泣かせる設定はよくあるベタなものですが、この映画は、美海、湊、琉晴の3人があまりにも優しすぎて、自分のことよりも相手のことを優先する優しさと強さが随所に感じられるのがとても良かったです。わがままで自分かわいい私には、たぶんできないことです。だからこそ、そうありたいと思う理想の姿に感動してしまうのだと思いました。
湊は、自分の病気の不安で苦しい時こそ好きな人にはそばにいてほしいと言いたいだろうし、好きな人にとってはそんな時にこそ自分がそばにいてほしいと言ってほしいのでしょうが、それを超えて相手の幸せを願って突き放すというのは、とても切なくて悲しくて普通ではできないことです。娘・陽葵(稲垣来泉)が湊に会いに来た時、湊の心はぶれることなく、自分は美海に会いに行くことはせず、陽葵に、育ての父親が陽葵にとって本当の父親だと言いふくめるシーンはとても感動的で素敵でした。このシーンでは、陽葵役の稲垣来泉がとても素晴らしかったです。本当の父親を前にしての複雑な心の思いを見事に表現していて、その姿と表情だけで涙があふれてきました。
どういう行動が正解でその人の幸せにつながるのかは、両方の解をみて比較することはできませんが、自分はどう思われようが、どんな人生になろうが、好きな人が幸せになっていてくれればそれでいいと思えればそれで幸せなのかも知れません。しかし私は、この歳になってもそんな達観した考え方はまだまだ無理のようです。
優しくて美しいものを観れば、少しは涙で心洗われて優しく美しくなれるのでしょうか。そうありたいと思いたくなる素敵な映画でした。 |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |
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