2024年9月14日(土)鑑賞 FOD |
 |
2022年1月28日(金)公開[PG-12] / 上映時間:133分 / 製作:2021年(日本)
/ 配給:日活=WOWOW
【監督】 岸善幸
【キャスト】
阿川佳代:有村架純 / 工藤誠:森田剛 / 滝本真司:磯村勇斗 / 遠山史雄:リリー・フランキー
/
宮口エマ:木村多江 / 実:若葉竜也 / 斉藤みどり:石橋静河 / 鈴木充:マキタスポーツ
/
高松直治:北村有起哉 / 松山:宇野祥平 |
2021年に放送されたドラマ「前科者‐新米保護司・阿川佳代‐」の映画版です。佳代(有村架純)が保護司になった理由がこの映画で明かされます。
ドラマでは保護司を始めたばかりの佳代でしたが、その3年後が設定です。変わらずに佳代は、前科者の更生のために日々奔走しています。担当している保護対象者の中で、工藤誠(森田剛)はあと数週間で保護期間が終わり、正式に社会復帰となる予定でその時を佳代は楽しみにしていました。そんな時に連続殺人事件が発生し工藤は失踪してしまうということが起きて、佳代は自分の力不足や保護司としての適性に悩む・・・というストーリーです。
悩む佳代に、「弱さのある佳代だから信頼できるし傍にいてほしい」と話すみどり(石橋静河)。弟の代わりに、自分たちの家庭を壊した最後の憎む人を殺そうとした工藤に、更生してほしいという思いと保護司になった理由を話す佳代。この二つのシーンは、涙がボロボロと落ちてきてしまいました。犯罪を起こした人間をそこまで信じて更生させることができるのかと思ったりしますが、若き頃に自分の命を助けて死んでいった恋人の父親が原点だったということで、誰かが犯罪を起こした人に寄り添っていれば次の犯罪は起きなかったという強い信念からきているということで、そこも心打たれます。
しかし、世の中は、この映画の実の報復対象者としてあげられる人たちのように、弱い人に寄り添うことなく事務的に対応する人が多くて、佳代のような思いを持った人は少ないのも事実で、そういう中で自分はどういう目で前科者を見るかということも問われます。この映画で涙して感動しても、前科者が目の前に現れたら偏見をもつでしょうし、何らかの形で攻撃するかもしれません。当然、恐怖も覚えると思います。とても感動的で良い映画でしたが、理想と現実を強く意識させられる映画でもあります。 |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |
|