2024年6月30日(日)鑑賞 DVD |
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2010年6月5日(土)公開[R-15] / 上映時間:106分 / 製作:2010年(日本) /
配給:東宝
【監督】 中島哲也
【キャスト】
森口悠子:松たか子 / 寺田良輝(ウェルテル):岡田将生 / 下村優子:木村佳乃
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森口 愛美:芦田愛菜 / 桜宮 正義:山口馬木也 / 戸倉:高橋努 / 渡辺修哉の父:新井浩文
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渡辺修哉の母:黒田育世 / 渡辺修哉の継母:山田キヌヲ / 瀬口教授:鈴木惣一朗
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教授の教え子:金井勇太 / 渡辺 修哉:西井幸人 / 下村 直樹:藤原薫 / 北原
美月:橋本愛 /
桐谷 修花:能年玲奈 / 土田 綾香:三吉彩花 / 前川 優真:井之脇海 |
2010年公開の「告白」を朝の散歩のあとにDVDで観ました。この作品は、湊かなえのデビュー作となる同名小説が原作です。
原作の小説は読んでいませんが、一気に書かれたものではなく、章立てで徐々に発表されたものだそうです。映画は、小説の第一章から最後の第六章までが描かれています。中学校の担任・森口(松たか子)が終業式後のホームルームで、自分の娘が死んだこと、それは事故ではなく殺されたこと、その犯人はクラスの中の二人であることを告白します。犯人のふたりの名前は出さないけれども、クラスメイトには誰かわかるような特徴を告げる。そして、その二人に対して森口の復讐が始まる・・・というストーリーです。
犯人の身勝手な理由での行為はひどいし、クラスの雰囲気も異常だし、親の行動も自分勝手だし、教師による生徒への復讐というのも尋常ではありませんが、観ていて不快になったり、怒りを感じたり、涙するという感情はほとんどわいて来ませんでした。森口は心の中で何を考えているのか冷静過ぎてわからないし、結果的にふたりの生徒に母親を殺させるというひどい復讐を成し遂げますが、それに対して悪いヤツという感情はわいてきません。娘を殺された可哀想な母親という気持ちもわいてきません。ストーリーはやるせない内容にもかかわらず、観ている自分の感情が入り込まないというのは、不思議な感じの映画でした。要は現実感の無いストーリーなのかもしれません。幼い娘を殺されたならば、もっと感情的になるだろうし、生徒たちももっと悩んだり苦しんだりするだろうと思います。それが感じられないということは、現実的なところは二の次でミステリーに徹した登場人物になっているのかも知れません。最後まで飽きることなく観続けられるということは、ミステリーとしては最高の組み立てなのかもしれません。ところで、森口が最後に自分の手によって修哉の母親を巻き込んだことは真実なのか、それとも修哉を追い詰めるための嘘なのか、そこは私の中では正解のないままの終わり方でした。最後の「なぁんてね」という言葉はどうしても、その前の言葉が嘘だったと思わせますからね・・・
ミステリーとしては、最後まで飽きることなく楽しめた映画ではありました。 |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |
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