2024年6月26日(水)鑑賞 イオンシネマ岡崎(スクリーン3 M-11、12、13) |
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2024年6月14日(金)公開 / 上映時間:117分 / 製作:2024年(日本) / 配給:東宝
【監督】 月川翔
【キャスト】
坪井宣政:大泉洋 / 坪井陽子:菅野美穂 / 坪井佳美:福本莉子 / 坪井奈美:川栄李奈
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坪井寿美:新井美羽 / 富岡進:松村北斗 / 山本結子:有村架純 / 石黒英二:光石研
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桜田純:満島真之介 / 佐々木肇:上杉柊平 / 柳玲子:徳永えり / 三浦武:古谷呂敏
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川野由希:戸田菜穂 |
観たかった映画ですので、奥さんと長女を誘って映画館で観てきました。
この映画は、愛知県春日井市の「東海メディカルプロダクツ」という実在の企業がモデルとなっています。ノンフィクション作家・清武英利の『アトムの心臓「ディア・ファミリー」23年間の記録』が原作です。町工場を経営する坪井宣政(大泉洋)の三姉妹の次女・佳美(福本莉子)が重い心臓疾患で10年しか生きられないと宣告されます。宣政は、次女を救うために人工心臓を作ろうと奔走するという物語です。
冒頭、大泉洋がおかしな格好で海外から戻って来たところから始まったため、いつもの陽気な大泉洋じゃないかと思ったのですが、それもそのシーンのみ。そのあとは、娘のために戦う素晴らしい父親でした。坪井家の家族の会話や、佳美と同じ病室だった子の死とか、ずっと私は自然と目から涙があふれてきて、ほとんど泣きっぱなしでした。宣政の人の命を救いたいという諦めない挑戦に対して、医学界の保守的でメンツや権威が患者の命よりも優先される実体が際立ち、腹立たしさと悔しさを強く感じました。そういうところは悲しいかな今も変わっていないのでしょう。また、私と同じ三姉妹の父である宣政の父親としての思いや行動についても、自分を振り返ると、宣政のように無償の愛情を注げていなかったことで娘たちはどういう気持ちだったのだろうか、そんな思いが重なってさらに涙が出てきました。そして、泣かせる追い打ちのラストシーン。いやぁ、有村架純はそういう重要な役割だったのですね。もう嗚咽が出るのを必死に抑えながら涙の洪水でした。思い出すだけで今も涙で目が霞んできます。好きな福本莉子も良かったです。辛くて死ぬことが怖い佳美なのに、家族のために笑顔を見せて頑張っている姿がとても健気で愛おしく感じました。特に父に「私の命はもう大丈夫だから」というシーンは何とも切なかったです。佳美を愛する姉と妹、そしてみんなを前向きに支える母・陽子。素敵な家族でした。私も後ろ向きに考えてしまう時には、「そして、これからどうする?」と自分に問いかけてみようと思います。
思っていた通りのとてもいい映画でした。私の拙い文章ではその良さは伝えきれません。
帰り際に売店で長女がブックカバーを見つけたので買ってきました。何度も売店は見たはずなのに気づきませんでした。帰りの西の空は真っ赤な夕焼け。いろいろと心に残る映画鑑賞でした。 |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |
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