2024年6月5日(水)鑑賞 Netflix |
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2016年5月28日(土)公開[R-15] / 上映時間:99分 / 製作:2016年(日本) /
配給:日活
【監督】 吉田恵輔
【キャスト】
森田正一:森田剛 / 岡田進:濱田岳 / 阿部ユカ:佐津川愛美 / 安藤勇次:ムロツヨシ
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和草浩介:駒木根隆介 / 久美子:山田真歩 / 清掃会社の社長:大竹まこと
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河島:栄信 / ユカのアパートの隣人:山中聡 |
以前から少し気になっていた映画だったので観てみました。
ビル清掃会社で働く岡田が、同僚の安藤が気に入ったカフェ店員の間を取り持つうちにお互いが親しくなるのですが、ユカのストーカーである元同級生の森田から狙われるようになります。森田は過去に自分をいじめていた同級生を殺しており、気に入らない人間や邪魔な人間を次々と殺していくような残忍な男です。最後にはユカを襲い、助けに来た岡田を人質にして逃げるというストーリーです。原作は古谷実の同名のコミックです。ちなみにタイトルの「ヒメアノ〜ル」というのは、体長10cmほどのヒメトカゲのことで、強者の餌となる弱者を意味する言葉です。
濱田岳とムロツヨシ、濱田岳と佐津川愛美のそれぞれ二人きりのシーンは少し滑稽で笑えるシーンが多いのですが、森田の殺人のシーンは過激ともいえるほどのリアルで残忍なシーンとなります。森田は何人も殺害し証拠も残しているわりには、警察の体制や動きが鈍い感じがするのがちょっとリアリティに欠けるような気がしました。また、森田は元いじめられっ子であり、その屈辱のせいで性格が変ってしまったという設定なのですが、森田剛が演じる森田は、元いじめられっ子には見えませんでした。コミックのように、もともとサイコパスだったという設定の方がしっくりときます。
全体を観ての感想は、あまり心に残ったり考えさせられたりする映画ではありませんでした。ムロツヨシと濱田岳のやり取り、濱田岳と佐津川愛美のやり取り、を見ているのが楽しいなというのが主な思いで、森田の殺人シーンはあまりに短気で軽率な行動にしか見えず、しかも残酷すぎるので、あまり見たくないと感じてしまいました。理不尽な強者に殺されたり傷つけられたりする弱者という形は、気持ち良いものではありませんでした。
この映画で何かを感じ取ろうとすれば、それは学生時代のイジメの影響の大きさということでしょうか。それならそれで悲しい感じもします。 |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |
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