2024年5月13日(月)鑑賞 イオンシネマ岡崎(スクリーン5 E-8)
2024年5月3日(金)公開 / 上映時間:123分 / 製作:2024年(日本・台湾) / 配給:ハピネットファントム・スタジオ
【監督】 藤井道人
【キャスト】
 ジミー:シュー・グァンハン(許光漢) / アミ:清原果耶 / リュウ:ジョセフ・チャン(張孝全) /
 幸次:道枝駿佑 / 由紀子:黒木華 / 中里:松重豊 / 裕子:黒木瞳 / 島田:北村豊晴 /
 アーロン:フィガロ・ツェン(曾少宗)
公開前からフライヤーを見て観たいと思っていた映画です。事前に「Love Letter」も観て準備万端で観てきました。家族はあまり興味無さそうなので、今回はひとりです。

味わい深い映画でした。台湾で自分で立ち上げた会社を解任された傷心のジミーが、18年前に出会ったアミからのハガキを見て、18年前のアミとの約束を果たすために日本を訪れるというストーリーです。ジミー役のシュー・グァンハンは、18歳の時と36歳の時でそれぞれの雰囲気を別人のように演じていて、それが18年の年月の長さと、生きてきた人生の成長を感じさせてくれます。だからこそ、アミを好きになった若い頃と18年を経たアミへの静かな思いの深さがよく伝わってきました。アミはもういないことは推測できましたが、ジミーはアミの家にたどり着いてからそれを知るのかなと思って観ていましたが、そうではなかったことでジミーの旅が辛く切ないものだったのだと私はそこで知りました。せっかく事前に「Love Letter」を観ていたのに、雪山に向かってジミーが「お元気ですか」と叫んだところで、ジミーはアミがいないことを知っているのだと気付かなかった自分にダメ出しをしてしまいました。

私の泣き所は、18年前と18年後、台湾と日本で並行して描くランタンを上げるシーンでした。18年前のアミの願い、18年後のジミーの願いにジーンとくるものがあって、ジワリと涙が流れてきました。ジミーがアミの家でアミの絵を見るシーンも切なくてダメでした。

心に残る言葉は、「ひと休みはより長い旅のため」「ひと休みすることで大切なものが何かわかる」という言葉。映画の最初の方に出てくる言葉ですが、今だからわかるとてもいい言葉だと思って忘れないようにしようと思って心に刻みました。

こういう映画を観ると、若い頃は消極的で何もせずに生きてきた自分に対してちょっと悔いてしまいます。人と触れ合う大切さや人を思う気持ちの大切さを今更ながら気づかせてもらえます。いい映画でした。
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。