2024年4月25日(木)鑑賞 Netflix
2022年9月30日(金)公開 / 上映時間:85分 / 製作:2022年(日本) / 配給:ハピネットファントム・スタジオ=KADOKAWA
【監督】 タナダユキ
【キャスト】
 シイノトモヨ(椎野):永野芽郁 / イカガワマリコ(五十川麻里子):奈緒 / マキオ:窪田正孝 /
 マリコの実父:尾美としのり / タムラキョウコ(田村恭子):吉田羊 /
 シイノのクソ上司:米村亮太朗 / マリコの部屋の管理人:川島潤哉 /
 中学時代のシイノトモヨ:佐々木告 / 中学時代のイカガワマリコ:横山芽生
1時間半以内の短い作品だったのと、好きな永野芽郁と奈緒が出ていたので寝る前に観てみました。原作は、平庫ワカのコミックです。

ブラック企業に勤めるシイノが、幼なじみのマリコの死をニュースで知るところから始まり、マリコを虐待していたマリコの父親から遺骨を奪ってマリコが行きたかった海を見に行くというストーリーです。その旅でマリコとの時間を思い出すことによりシイノにとってもマリコが大切な存在だったことをあらためて知ります。何も言わずに命を絶ったマリコに怒りを覚えながらも心から悲しみを叫び自分も死のうとする場面は泣けてきました。

そんなシイノを優しく見守り、前を向いて生きることがマリコの存在を忘れないことだとシイノに語るのが海で出会ったマキオです。マキオは、優しい静かな口調がとても良くて、窪田正孝の演技がとても素敵でした。永野芽郁の少しやさぐれた感じマリコを思う気持ちの切なさや、奈緒の追いつめられて心が壊れてしまった悲しい表情もとても良かったです。

死んでしまった人を消えなくするには思い出を持っている人が生きること、マキオのその言葉が心に残りました。手紙の内容は作者もわからないということではっきりと描かれていませんが、ちゃんとマリコがシイノに最後に手紙を残していたことで、シイノはきちんと生きて行けるのではないかと思わせるよいラストシーンでした。謎解きではなく心の葛藤の物語と言うことで、マリコの死のいきさつはあえて省いたということでした。切なくも優しいとてもいい映画でした。
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。