2024年3月15日(金)鑑賞 イオンシネマ岡崎(スクリーン4 I-6/7/8/9)
2024年3月15日(金)公開 / 上映時間:110分 / 製作:2024年(日本) / 配給:東宝
【監督】 石川淳一
【キャスト】
 雨宮トオル:間宮祥太朗 / 栗原文宣:佐藤二朗 / 柚希:川栄李奈 / 片淵綾乃:瀧本美織 /
 柳岡さん:DJ松永 / 片淵慶太:長田成哉 / 片淵文乃:根岸季衣 / 森垣清次:高嶋政伸 /
 高間潮:長井短 / 北川さん:しゅはまはるみ / 桃弥:浅井陽人 / 片淵重治:石坂浩二 /
 松岡喜江:斉藤由貴
ずっと公開を楽しみにしていた映画でした。家族4人で観に行きましたが、公開日初日に観るというのは初めてのことでした。いつもは貸し切り状態ですが、今日は学生も多く満員に近く、久しぶりにザワザワした雰囲気での映画鑑賞でした。「変な家」は長女が本を持っていて、長女はすでに読んでいたのですが、私は事前に読むかどうか悩んで、事前知識なしで映画を観ることにしました。単純な私が想像していた間取りや家の構造のおかしい家の解明という想像とはまったく違っていて、なるほどそういう秘密なのねという驚きの展開でした。しかも、長女が言うには、本はミステリーだけど映画はホラーだというくらい雰囲気は異なっていたようです。確かに正直言って、昨年からいくつか観たホラー映画よりも、よっぽどこの映画の方が驚いたりビクッとしたりすることが多くて怖かったです。意外性があって衝撃的で面白かったです。「喜江」を演じる斉藤由貴は、「マッチング」に続く不穏な母親役で、ラストシーンでは意外な事実を明かして余韻を残す終わり方でした。雨宮が住んでいた家の異音については不明のまま終わりましたが、本を読むとそのことがわかるらしいので、これから本を読んでみようと思います。期待通りに面白い映画でした。ただ、片淵家に行った時の話の流れ(紹介の場のあとのつながり、柚希が倒れていた理由等)がよくわからないところがあったりだとか、売りに出されている家の中が散らかっていたり傷だらけだったりだとか、怖くさせようとしているところが不自然に感じるところもありました。

<原作読後の感想>
長女が言っていた通り、原作と映画は基本的なストーリーは同じ(左手供養のもとになる高間潮の出来事や立場はやや異なる)ですが、表現方法がまったく違います。原作は「変な家」の秘密を解き明かしていくという完全なミステリーですが、映画は完全にホラー映画のウェイトが大きいです。謎解きとホラー的要素を絡めているために、わかり難いところが出てしまっているのかなと思います。原作通りだと、淡々と会話だけで進む感じなので、映画化においては、なんらかの味付けが必要だったこともわかります。長女から読んでから観るか観てから読むかと聞かれて、観てから読む選択をしましたが、読んでから観る方が基本的なストーリーを理解したうえでホラー的な要素を楽しめたかも知れません。喜江の不穏さの理由も原作だとよくわかるので、そういう背景を知っていればそれなりの見方もあるだろうし、理解していなければ意外な怖さを感じるだろうし、どちらが良いかは結果論になるとは思います。映画で雨宮が住んでいた家の異音の件は、長女が答えにくかったということがわかりました。そもそも雨宮の存在自体が原作とは違うのであって、そこもホラー映画という設定にしているからこその違いということでした。
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。