2024年3月8日(金)鑑賞 DVD
2021年9月10日(金)公開 / 上映時間:119分 / 製作:2021年(日本) / 配給:ファントム・フィルム
【監督】 堀江貴大
【キャスト】
 早川佐和子:黒木華 / 早川俊夫:柄本佑 / 新谷歩:金子大地 / 桜田千佳:奈緒 /
 下條真由美:風吹ジュン
大河ドラマ「光る君へ」の藤原道長と源倫子として夫婦役を演じる柄本佑と黒木華が、その前にも夫婦役を演じた映画ということで観てみました。佐和子と俊夫は漫画家夫婦で、物語は、佐和子の書く俊夫と佐和子の不倫を題材にした漫画のネームが、どこまで想像なのか現実なのかを夫である俊夫がそれに振り回されるというストーリーです。観ているほうも何が想像で何が現実かがわからなくて、どうなっていくのだろうかというのが興味深くてどんどん引き込まれていきます。これは、柄本佑の飄々とした滑稽さも感じる個性や、黒木華の品のある美しさと可愛らしさと繊細さを感じる個性によって成り立っているとも言えます。いろいろとあっても、お互い思い合っているような微笑ましいシーンも多くて、最後は元鞘に収まるのだろうと思っていて、そんな終わり方になるかと思いきや、なるほど、そういう厳しいオチなのねという終わり方でした。確かにオチとしては痛快ですし、漫画家としての再生を整えてという佐和子の最後の愛情も感じられますが、私はやっぱりこの二人は元鞘にうまく収まってほしかったなというのが正直な感想でした。それと佐和子の復讐は俊夫に対してだけではなく、千佳に対してもあるはずだと思うのに、そこは夫婦だけの問題にしていたところは、ちょっと現実味がありませんでした。俊夫だけではなく、観ているものに対しても佐和子にいいように振り回されて、それが面白く心地よい映画でした。
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。