2024年1月3日(水)鑑賞 DVD |
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2007年7月28日(土)公開 / 上映時間:118分 / 製作:2007年(日本) / 配給:アートポート
【監督】 佐々部清
【キャスト】
<夕凪の街>
平野皆実:麻生久美子 / 打越豊:吉沢悠 / 平野フジミ:藤村志保 / 石川旭:伊崎充則
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古田幸子:桂亜沙美 / 太田京花:小池里奈
<桜の国>
石川七波:田中麗奈 / 利根東子:中越典子 / 石川旭:堺正章 / 石川凪生:金井勇太
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石川(太田)京花:粟田麗 / 打越豊:田山涼成 / 石川七波(少女時代):小松愛梨
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利根東子(少女時代):飯島夏美 |
この映画はとても考えさせられる映画でした。日本が被爆国であり広島と長崎が爆心地であることも知っていますが、被爆者のその後の苦しみや差別というものは知りませんでした。被爆後12年後に原爆症で皆実が亡くなる時に言った、「十年経ったけど原爆を落とした人はわたしを見て「やった!
またひとり殺せた」とちゃんと思うてくれとる?」という台詞はあまりにも強烈でした。その現実はその後何十年も続き、それだけ長い間苦しんでいる人がたくさんいたことも忘れてはいけないことだと知りました。発症しなくても、被爆者は差別を受けて結婚も反対される現実。そして一番悲しいのが、被爆者本人たちが、「自分たちは生き残ってしまった、幸せになってはいけない」と後ろめたさを持って生きていること。被爆者は何も悪くはないのに、自分が悪いのだと思ってその話に触れることなく心に押し込めて何十年も耐えて生活していたのかと思うと、原爆投下時の悲惨な情景だけではない原爆の悲しみをこの映画は、静かに普通の日常生活を通して伝えてくれました。広島は夕凪の街、日本は桜の国、いつまでも、日本はそんな情景の幸せで平和な国であってほしいとあらためて思いました。6年ほど前にこの物語はテレビドラマ化もされたようなので、機会があればそれもまた観てみたいと思います。とてもいい映画でした。 |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |