2023年11月21日(火)鑑賞 DVD |
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2023年3月24日(金)公開 / 上映時間:114分 / 製作:2022年(日本) / 配給:日活=東京テアトル
【監督】 前田哲
【キャスト】
斯波宗典:松山ケンイチ / 大友秀美:長澤まさみ / 椎名幸太:鈴鹿央士 /
羽村洋子:坂井真紀 /
梅田美絵:戸田菜穂 / 猪口真理子:峯村リエ / 足立由紀:加藤菜津 / 春山登:やす
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柊誠一郎:岩谷健司 / 団元晴:井上肇 / 川内タエ:綾戸智恵 / 沢登保志:梶原善
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大友加代:藤田弓子 / 斯波正作:柄本明 |
新作映画のDVDが1週間100円だったので、今年3月公開の「ロストケア」を借りてきて観てみました。この映画は考えさせられる映画でした。人殺しはけっして許されないことではあるのだけれど、斯波の言うことをバカなことと切り捨てることもできない現実。たしかに今の日本の社会は、介護に関しては遅れていると言わざるを得ない状況です。特に働きながら介護をせざるを得ない家庭は、生活保護を受けることもできずに、疲労が蓄積して穴に落ちていくという感覚なのでしょう。そんな時に頑張る力は家族の絆なのだけど、それは逃げることができない呪縛でもあると斯波は言っています。社会もそういう目で家族をみて自己責任を突き付けてきているような社会で、斯波の主張する「救い」を期待している家族も少なくはないのではと思います。自分が動けなくなったり認知症を発症して手が付けられない状態になって、家族が疲れ切っていったならどうするのがいいのかと、この映画を観ていて考えてしまいました。認知症になって何もわからなくなった人間、人工呼吸器だけで意識なく生きている人間、どう考えるのか難しい問題です。そういう人たちを家族の絆で自己責任で任せるのではなく、そういう環境の家族でも、働ける人が気兼ねなく働けるような社会にできればいいのですけどね。いろいろと考えさせられた良い映画でした。 |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |