2023年11月19日(日)鑑賞 DVD |
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2015年3月28日(土)公開 / 上映時間:94分 / 製作:2015年(日本) / 配給:日活
【監督】 堀江慶
【キャスト】
葉山タカシ:村上虹郎 / 織部あずさ:早見あかり / 西川喜一 / 渡辺佑太朗
/ 大沢ひかる /
池端レイナ / ちはる / 二階堂智 / 山崎樹範 / ミッキー・カーチス / 葉山文雄:国枝量平
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岩井希恵:今本洋子 |
この映画は、あずさに起きていることが続く限りけっしてタカシとあずさは幸せにはなれないという、あまりにも切なすぎる映画です。泣いてしまう以前にあまりにも非現実的で不条理で悲壮すぎることに、怒りすら覚えてしまうストーリーでした。タカシが高校3年の時の夜、レンタルビデオ店に自転車で向かう時に接触してしまった少女があずさ。そこからこの物語はスタートします。その時から、あずさの怪訝な表情や違和感のある会話に疑問を感じながら観ていましたが、あずさに対する記憶が消えてしまうという事実を知らされてからのタカシのあずさを忘れまいとする健気な姿と、孤独感の中でなんとか生きているあずさの姿を描いていきますが、最後はどうふたりが幸せに落ち着くのだろうかと期待して観ていました。しかし、結末はその期待を吹き飛ばす悲しいものでした。高校3年生の時の夜の出逢いが実は初めての出逢いではなかったことを知ったタカシ、それでもあずさの顔を認識できないタカシ。あずさとタカシの双方の気持を思うと、胸が締め付けられる思いがしますが、意外な結末への驚きや感動よりも、あずさの感じる絶望感のほうが強くのしかかり、今後どう生きていけるのだろうかという心配の方が先にたってしまい、理不尽な思いが勝った状態で観終わりました。わたし的には、この映画は感動的な恋愛青春ファンタジー映画などではありません。せつなくて悲しすぎる恋の終わりではなく、ひとりの少女の人生の終わりを告げる、とてつもない恐怖と悲劇の映画でした。恋を描くには、あまりにも設定が理不尽で闇すぎます。このあとあずさはどう生きていけるのか、その解決が示唆されない限り、「感動した」で終われる映画ではありませんでした。 |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |