2023年10月4日(水)鑑賞 イオンシネマ岡崎(スクリーン3 J-12) |
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2023年9月29日(金)公開 / 上映時間:113分 / 製作:2023年(日本) / 配給:東宝
【監督】 吉野耕平
【キャスト】
海江田四郎:大沢たかお / 深町洋:玉木宏 / 市谷裕美:上戸彩 /
南波栄一:ユースケ・サンタマリア / 入江蒼士:中村倫也 / 山中栄治:中村蒼
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入江覚士:松岡広大 / 溝口拓男:前原滉 / 速水貴子:水川あさみ / 舟尾亮子:岡本多緒
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赤垣浩次:手塚とおる / 影山誠司:酒向芳 / 竹上登志雄:笹野高史 /
ローガン・スタイガー:アレクス・ポーノヴィッチ / ニコラス・ベネット:リック・アムスバリー
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海原大悟:橋爪功 / 曽根崎仁美:夏川結衣 / 海原渉:江口洋介 |
沈黙の艦隊は、1988年から1996年まで「モーニング」に連載された漫画です。当時、単行本をリアルタイムに買って読み進めてはまった経験があります。買ったものは手放さない私ですが、どういうわけか、気に入っている漫画なのに本棚の余裕が無いということで全32巻を2013年に売ってしまいました。今なら全巻揃えるのに1万円は必要なのにもったいないことをしました。お金よりも今回のように映画が上映されてもオリジナルとの違いを見てみることができないのが、なんといっても悔しいです。当時の漫画を読んでいた時のかすかな記憶をもとにこの映画を観ましたが、まったく違和感なく、スケールの大きさと迫力に圧倒されて引き込まれてしまいました。配役も重厚感があって良かったと思います。漫画の海江田は大沢たかおの持つ野性味的なところはありませんが、イメージ的には悪くありません。曽根崎防衛大臣と「たつなみ」の速水副長が、時代に合わせて女性になっているのも良かったです。漫画が描かれた時代とは世界情勢や勢力分布も大きく変化していますが、相変わらず世界で紛争はなくならず、この作品の発するメッセージは何も色褪せることはありません。むしろ、世界にはならずもの国家や愚かな人間は無くならず、武力も持たずに話し合いで平和をという日本人の考えには限界があることを身に染みて感じる時代となっています。「人間の争いは無くならない」、「話し合いには力を持つことが必要」という台詞が今だからこそ現実味を帯びています。だから、海江田が原潜を手に入れて、核兵器の搭載をちらつかせながら、ひとつの独立国(やまと)として争いの無い世界にしていくという話も、アリかなという気持ちにさせられます。今回の映画は、独立国「やまと」を宣言して日本と軍事同盟を結ぶ手前のところまでで終わりますが、その後、海江田が国連に乗り込んで、米国やロシアとの戦いの勝利を根拠にした、「政軍分離」「やまと保険」「沈黙の艦隊計画」「世界政府」の提案までをおこなうまでの、海江田とその乗組員の目的の実現までを続編で描いてほしいと思います。 |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |