2023年9月24日(日)鑑賞 DVD
2016年5月21日(土)公開 / 上映時間:117分 / 製作:2016年(日本) / 配給:ギャガ
【監督】 是枝裕和
【キャスト】
 篠田良多:阿部寛 / 白石響子:真木よう子 / 中島千奈津:小林聡美 /
 山辺康一郎:リリー・フランキー / 町田健斗:池松壮亮 / 白石真悟:吉澤太陽 /
 仁井田満:橋爪功 / 篠田淑子:樹木希林 /
 中村ゆり / 高橋和也 / 小澤征悦 / 峯村リエ / 松岡依都美 / 古舘寛治 / 黒田大輔 /
 葉山奨之 / 立石涼子 / ミッキー・カーチス
阿部寛、真木よう子、樹木希林というキャストを見て観てみようと思った映画です。前半は、小説家崩れでお金のないダメなバツイチ男が、探偵業の裏で弱みを持った人間からお金を取るという最低の生活を描き、後半は、別れた妻と息子と台風の夜に、男の母の家で過ごす一夜を描いています。ストーリーとしては、盛り上がることも無く、ダメな男をずっと見せられるということで、途中飽きも来ますし、観た後に爽快感や満足感などはありませんでしたが、観る人に伝えたいことはわかりました。それは、かつての夢を果たすことができず、なぜこんなことになってしまったのだろうかと人生に悩む多くの人に対するメッセージかなと思いました。母が男に言う、「なんで男は今を愛せないのかねぇ。いつまでも無くしたものを追いかけたり、かなわない夢見たり、そんなことしてたら毎日楽しくないでしょ。幸せは何かをあきらめないと手にできないもの。」という言葉。すべて理想通りに生きようとしたり、上を求めて生きたりするからつらいのかもしれませんね。何かをあきらめたら日々幸せに生きることができるのだろうなと、なんとなく納得してしまいました。また、雨の公園で男が夢を諦めている息子に、「なりたいものになれたかどうかは問題ではない。大切なのは、そういう気持ちを持っていきるかどうかだ。」という言葉は、自分へだけでなく娘たちにも伝えたい言葉でした。ラストで買って無くした宝くじを捜す姿で、諦めない気持を表現したのかなと思いました。この台風の夜の男と元家族の三人の会話で、三人の考え方の何かが少し変わって、もう一度夢に向かって先を見て生きるのかなと思わせてくれました。映画としては全体に退屈な映画でしたが、そういうことが伝わってくると、これはこれで味のある映画かもしれないなぁと思いました。
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。