2023年9月19日(火)鑑賞 イオンシネマ岡崎(スクリーン5 G-8)
2023年9月1日(金)公開 / 上映時間:110分 / 製作:2022年(日本) / 配給:松竹
【監督】 山田洋次
【キャスト】
 神崎福江:吉永小百合 / 神崎昭夫:大泉洋 / 神崎舞:永野芽郁 / 萩生直文:寺尾聰 /
 木部富幸:宮藤官九郎 / 井上(イノさん):田中泯 / 琴子・アデンション:YOU /
 番場百恵:枝元萌 / 原由貴子:加藤ローサ / 久保田常務:田口浩正 / 巡査:北山雅康 /
 区役所の職員:松野太紀 / 主婦:広岡由里子 / デリバリーの青年:シルクロード /
 明生:明生 / 神崎知美:名塚佳織 / ホームレスのおじさん:神戸浩
私は山田洋次の映画はあまり好んで観ないのですが、この映画は大泉洋が出ているので、どんな感じかなと興味があったので観てきました。舞台挨拶でも山田洋次監督の発言に首をかしげるところがあって、自分とは価値観が合わないのかなと思っているのですが、この映画も私にはなにかしっくりきませんでした。苦悩するサラリーマンの描き方も薄っぺらいし、木部もさすがに大会社であんな行動はしないだろうと思ってしまいます。直文の鈍感さもとても気になりました。ギクシャクしていた昭夫と舞の関係も、昭夫が仕事で悩んでいるということだけで、あっさりと仲良くなっているのもありえないと感じてしまいます。つまり、登場人物の本質がみんな似通っていて良い人過ぎて仲良くすぎて現実感がないのです。実際はもっとドロドロしているし、悩みも深いと思うのです。昭夫は好きな人ができたかもしれない妻を許せたのか、自分らしくないといいながら会社を辞めるまでの苦悩はなかったのか、そういう部分が軽すぎるのです。そんなことを感じながらの鑑賞でしたので、この映画で感動も心に響くこともありませんでした。東京の下町の人情は、確かに人間的で暖かいのかもしれませんが、悩みも恋も、もっと奥深くまで描いてくれないと、その良さは伝わってこないと思いました。いくら好きな大泉洋とは言え、笑いも共感も感動もなく、淡々とストーリーを追うだけの映画はちょっと私にはつらかったです。
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。