2023年8月14日(月)鑑賞 DVD |
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2006年10月21日(土)公開 / 上映時間:121分 / 製作:2006年(日本) / 配給:ギャガ=松竹=電通=ミコット・エンド・バサラ=ジェネオン
エンタテインメント=アドギア=IMAGICA=LDH=ディスティニー=テレビ朝日=メ〜テレ
/ 配給:松竹
【監督】 篠原哲雄
【キャスト】
長谷部真次:堤真一 / 軽部みち子:岡本綾 / お時:常盤貴子 / 小沼佐吉:大沢たかお
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野平啓吾:田中泯 / 岡村:笹野高史 / 小沼昭一:北条隆博 / 長谷部民枝:吉行和子 |
今日は、浅田次郎原作の「地下鉄(メトロ)に乗って」を観ました。古い映画なので一度はテレビかビデオで観た記憶はあるのですが、改めて観てもまったく思い出しませんでした。今落ち込んでいる原因が、自分は子供への愛情が足りないのかもという自己嫌悪からきているので、この映画はいろいろと心に突き刺さりました。父親というものは、自分の本心や子供への愛情をうまく表現できずに、子供との間に大きな溝を作ってしまうことが少なくありません。この映画では、真次が地下鉄を通して過去の父親と出会い、その生き方や本心を知って父親を理解していくというストーリーですが、現実はそういうこともなく、溝を残したまま今生の別れが来るということがほとんどだと思います。ただ私の場合は、子供が過去の私に会って心の中を知ろうとしても、この映画のように子供への愛情を示せる時期というものがないのではと思ってしまいます。それほど私は、子供を何よりも愛していたという行動をとれていたか自信がないからです。真次が、父親の家族に対する思いや兄の死に悲しむ姿を知っていくたびに感動して涙する私でしたが、顧みて自分はそういう父親ではなかったと思うと、より落ち込んでしまいました。そういうことを考えさせてくれるということでは、この映画はよく作られていてとても良かったと思います。最後に真次とみち子の本当の関係がわかるのですが、私は「みち子は最初からどこまで知っていて真次とあのような関係になったのかということ(ラストシーンではすでに悟っていた)」、「みち子が真次のことを思うがために自分の存在を消す行動をとったこと」は、どうしても私は共感できるものではなく、その思いがそれまでの感動を台無しにしてしまって、私にとってはモヤモヤ感の残る結果となってしまいました。(人によってはその行動も感動なのかもしれませんが・・・) |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |