2006年12月22日(金)鑑賞 TV放送 |
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2002年11月2日(土)公開 / 上映時間:129分 / 製作:2002年(日本) / 配給:松竹=博報堂=衛星劇場=住友商事=日販=日本テレビ
【監督】 山田洋次
【キャスト】
井口清兵衛:真田広之 / 飯沼朋江:宮沢りえ / 井口藤左衛門:丹波哲郎 /
晩年の以登:岸惠子 / 久坂長兵衛:小林稔侍 / 甲田豊太郎:大杉漣 /
余五善右衛門:田中泯 / 飯沼倫之丞:吹越満 / 井口萱野:伊藤未希 /
井口以登:橋口恵莉奈 / 深浦加奈子 / 神戸浩 / 草村礼子 / 嵐圭史 / 中村梅雀
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赤塚真人 / 佐藤正宏 / 桜井センリ / 北山雅康 / 尾美としのり / 中村信二郎 |
寅さん以後、山田洋次監督が長い間構想を練って作り上げた時代劇の第一作。第二作が「隠し剣
鬼の爪」、第三作が現在公開されている「武士の一分」。「武士の一分」をきっかけにこの三部作を見てみたいと思っていたのですが、ちょうど今日の金曜ロードショーで「たそがれ清兵衛」が放送されましたので観てみました。野心みなぎり名声を求める男達には、清兵衛のような男はどう映るのでしょうか。まわりの目や評価に惑わされずに、自分がやるべきことを淡々と行う。そのやるべきことというのは、仕事ではなく家族を守ること。家族を守るためには、今の身分に甘んじることなくもっと積極的に頑張ればとも思ってしまいますが、それは今の時代の考え方なんでしょう。身分の差というものが歴然と存在し、それが大きな変化を受け入れない時代には、分相応という考え方が基本にあるのだと思います。男の生き方は、切なくて悲しいくらいに誠実で一途な方が、人の心を打つのかも知れません。現代は、そういう生き方をバカにし、その良さを忘れていることを、こういう映画で伝えたいのでしょうか。人を蹴落として、家族まで犠牲にして、社会のルールまで無視して、経済的な裕福さをとことん目指す現代の男たち。一方、清兵衛のように毎日毎日人にこき使われながら、家族を守るために一生懸命生きるサラリーマンの男たち。心の真の穏やかさは、どちらの生き方の結果の中にあるのでしょうね。 |
上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。
また、ネタバレの記述もありますので、ご注意ください。 |